当たり前のように見かける昔ながらの赤と黄色のお箸。
うちな~んちゅは疑問に思うことは少ないことでしょう。
わたしもその一人。でした。
沖縄の方言でお箸のことを”うめーし”または”んめーし”といいますが、
恥ずかしながら今回調べてみて初めて方言名を知りました。
「身近に知らない事」って多いものですね( ゚Д゚)
なぜ赤と黄色なの?
琉球王朝時代から今に伝わっていることは確かではありますが、
本当の理由は今も定かではない”んめーしの色の謎”。
いくつかの有力な説をご紹介します。
琉球王朝時代に中国から伝わった説
赤→太陽
黄→月
沖縄の人が考えた説
赤→情熱・魔よけ・人の血
黄→太陽
中国から伝わってきた説もあれば、
鹿児島から伝わってきたという説もあり、本当のところは”謎”のまま。
琉球王国の歴史から現在の行事ごとを見ても、中国の有力説が一番近いのかもしれません(*‘∀‘)
赤はうるし、黄色はウッチン(うこん)
現在出回っている”んめーし”はウレタン塗装が一般的ですが、
昔ながらの作りは竹製で赤はうるしで黄色はウッチンで加工されていたそうです。
ウッチンで殺菌効果を意識していたという仮説もあるようですが、これもまた事実は謎なのです。
漆の装飾品は美術館にも展示されているのを見かけることができるので、
沖縄の浦添美術館に足を運ぶと新しい発見があるかもしれません(´・ω・`)
位の高い人の愛用品だった赤と黄色の”んめーし”
沖縄のそば屋(沖縄そば)、食堂、そして一般家庭で使われている”んめーし”。
琉球王朝時代では位の高い人のみが使用していたとされています。
昭和の始めころになると一般庶民に広まり飲食店や来客用に使われるなど、
今ではスーパーで購入することもできるようになりました。
残念ながら、赤と黄色の謎は迷宮入りですが・・・
このデザイン性は理にかなっている?!と気づかされます。
ラーメン屋さんやカレー屋さんなど飲食店の看板やインテリアに、
赤や黄色を採用すると良いとされています。
目で人をひきつけ、食欲をそそるデザインは影響力が大きい。
もしかしたら先人たちは、そのことを知っていたのかも知れませんね。
食いしん坊のわたしは、すぐに引き付けられてしまいます…(*‘∀‘)
”沖縄は謎が多い島”のワケ
ちょっとした疑問が、昔の沖縄の風景を思い出させるきっかけとなった今回の”んめーし”の記事。
いかがだったでしょうか。
戦火の影響もあり、沖縄には素晴らしい建造物、文化、
伝統などの記録が少ないのが現状です。
焼野原だった島が再生し、生まれ変わった現在。
当時は誰も想像もできなかったことでしょう。
悲しい歴史を刻みながらも、今も変わらず愛用し続けている物の一つに、
この赤と黄色のんめーしがあげられるのではないでしょうか。