生まれも育ちも那覇っ子のzonpinです。
地元のことを知らなさすぎる私は、ここ最近沖縄の遺跡巡りを楽しんでいます。
今回は、読谷村にある赤犬子宮(アカインコグウ)の名前が気になり、
お邪魔することにしました。
ちなみに犬が大・大・大好きなので、どんな伝説があるのか興味津々!
しかし。
いちばん気になったのが、この赤犬子宮(アカインコグウ)という”読み方”。
なぜか違和感があるのです。
うちなーんちゅなら共感してもらえるでしょうか?!
違和感の謎に迫ります(; ・`д・´)
目次 -Table of contents-
赤犬子の伝説。違和感の謎はちょっとした先入観
沖縄の方言で、犬のことを”いんぐゎー”といいます。
いぬ→”いん”といいますが、語尾についている”ぐゎー”という怪獣のようなものは何かといいますと…。
小さいという意味もありますが、犬っころ。ワンコ。みたいな感じで使っています。
しかし、赤犬子の読み方はアカインコ。
地元の読谷村楚辺(よみたんそん・そべ)ではウガンジュ(拝む場所)であり、アカヌクーと呼ばれています。
”あかいんぐゎー”ではない理由はなぜでしょう。
その理由は伝説の中に隠されていました。
干ばつから救った名犬
赤犬子宮の伝説は、厳しい干ばつから村を救ったことから始まります。
赤犬の飼い主さんは、村一番の美しい娘、チラーさん。
とても赤犬のことを可愛がっていたそうです。
村には雨が降らず、水不足が続いていたある日のこと。
チラーさんの赤犬が、ずぶ濡れになって帰ってきました。
飼い主に忠実な赤犬は、チラーさんの袖を引っ張りながら洞窟へと導きます。
チラーさんはこの洞窟に泉があることを村人に教え、
村と洞窟を結ぶ道を総出で切り開き、干ばつから救ったというお話です。

美しさゆえの悲劇
赤犬子の伝説は悲しい物語でもありました。
チラーさんにはカマーという婚約者がいたのですが、
それを妬む村の一人の若者に殺されてしまいます。
しかし、さらに悲劇は続きます。
カマーさんが殺された後になって、チラーさんには新しい命が授かっていることが判明。
カマーさんが殺されたのに、チラーさんが身ごもるのは不自然だ。
きっと赤犬の子を身ごもっているのでは?!
と、ひどい噂を広められたのです。
その中傷に耐えられなかったチラーさんは、伊計島/津堅島に身を隠し、ひっそりと男の子を出産。
しかし、あまりにも心に深く傷を負ったチラーさんは、すべてを受けとめることが出来ず、自害してしまうのです。
悲劇の遺児はその後、赤犬子と呼ばれるようになりました。
冒頭で違和感のあった、赤犬子(アカインコ)の言い方の謎が判明しましたね。
赤犬と人の子という意味で、アカインコ。
子犬(いんぐぁー)ではなかったので、納得です。
ちょっとスッキリ。
ん?!はじめから字を見ればわかる?!
まぁ、それはさておき…。
それにしても人の妬みはいつの時代も醜いものですね…。