島とうがらしの民間薬草利用術

島とうがらしの民間薬草利用術

 島とうがらしの特徴

沖縄方言:コーレーグース―(唐辛子)
学名:Capsicum frutescens
分類:ナス科
薬用部位:果実
旬:9~10月

島とうがらしの種類はキダチトウガラシといいます。
小ぶりで可愛い。でも辛さはヤバいらしいです。
(普通の唐辛子よりもしに(とっても)辛いってよー。)

辛さはどれくらい?こちらも参考に。

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沖縄では古くから”コーレーグース―”と呼ばれ、
泡盛に漬け込んだコーレーグース―(調味料)
を沖縄そばに入れるのが定番です。
ん?言い方同じなの?
そうなんです。
わたしの知っている限り、とてつもなく狭い世界感でごめんなさい。
島とうがらし=調味料のコーレーグース―でしか見かけたことがありません。
唐辛子といえば、これ。
コーレーグース―といえば島とうがらし。
わけがわからない。
ややこしいですけど、
いわゆる、どちらもトウガラシねってことです。

コーレーグース―
泡盛に島唐菓子を漬け込んで早数年。だいぶ色が落ちています。

その他に、民間療法として大活躍。
今は使われる機会が減ってしまいましたが、
先人たちはどのような方法で利用してきたのか。
いまでも代用できないかな?と興味のある方のために、
ランキング形式でまとめてみました。
お楽しみくださいませ。

※注意

医学的根拠はありません。
実際に利用経験を調査した「沖縄民族薬用植物誌」を参考にいたしました。
世界から沖縄の健康と食文化が、
注目されていた時代で生まれた知恵です。
あくまでも、
”長寿県であった頃”の沖縄の人々が活用してきたものです。
添加物パラダイスの私たちには不向きかもわかりません。
治療を目的とした利用はオススメできませんので、あしからず。

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 島とうがらしの民間薬草利用法

下痢:★☆☆☆☆

  • 油で揚げた卵に、トウガラシを混ぜて食べる

刺激物を食べるとよけいにお腹がびっくりするような気がしますが…
勝手な推測ですが、
すべて出し切ってしまえー!という感じでしょうか。
フライドエッグは難易度が高そうなので、ゆで卵ならいけるかな?
火傷に注意です!
※辛み成分のカプサイシン。少量であれば健康食です。

結膜炎:★☆☆☆☆

  • トウガラシに少し水を加えて混ぜる。
    目を開けたら痛いので、開けないように、まぶたにつける。
    3分間、目をとじて待つ。

か、過激だぁ…。
結膜炎にはなりたくないですね。

湿布:★☆☆☆☆

  • リュウゼツランと、紅芋を用意。トウガラシを数個と混ぜて潰す。
    それを患部にはる。

現代の温湿布にもトウガラシエキスが用いられていることから、
実用性は高そうです!
昔の人の知恵には頭が下がります。
本当にスゴイ。

※温感湿布は腰痛、肩こりなど患部が硬く、
冷たい症状でしかも動かすと痛みを伴う状態に使うのが有効。

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咳・ぜんそく:★☆☆☆☆

  • 橘餅(きっぱん)とトウガラシ、ショウガ、氷砂糖を味醂(みりん)につけ、
    浸水してきた液を1日3回カップの半分程度を飲む。

かなり高級な飲み薬です。
きっぱんを手に入れるのは難易度が高いので、
原材料となっている柑橘類で代用するしかなさそうです。

※きっぱんとは300年ほど前に中国の福州から沖縄に伝えられた
琉球王朝伝統のお菓子。
手間暇がかかるため、現在は謝花きっぱん店のみが製造販売しているそうです。

頭痛:★★☆☆☆

  • 卵とトウガラシを炒めて食べる
  • トウガラシに黒砂糖を加え、煎じて飲む

スパイシーで効きそうです。
頭痛に辛い物。意外な発想でおもしろい。