沖縄にはたくさんの健康野菜があり、南の島特有の食材、
食べ方があります。
なかでも、フーチバーはハーブの中でも断トツの効能があり、
いうならば、ぬちぐすい(命の薬)の一つでしょう。
さて、このフーチバー。
沖縄ではフーチバーは野菜として有名ですが、
効能、食べ方を知らない人もいらっしゃるかも?
というか、そもそもフーチバーって何?
(ヨモギです。でもただのヨモギじゃないかもしれないぞ?)
また、知っているようで知らないこともあるかもしれません。
(知っている内容なら、ごめんなさい)
今回は、沖縄のフーチバーについて、紹介していきます。
目次 -Table of contents-
Nishiyomogi information
科名 キク科/ヨモギ属
和名 ニシヨモギ(沖縄方言/フーチバー)
学名 Artemisia indica Willd. var. indica
発芽温度 20~30℃
原産地 本州(関東)~九州/トカラ列島/ 台湾/中国/東南アジア/インド
フーチバーとはどんなハーブ?
沖縄では、ヨモギのことを”フーチバー”と言います。
フーチは病(やまい)のことで、バーは葉。
病を治すバーよー。
もとい、病を治す葉っぱ。という意味だそうです。
参考文献/沖縄食材図鑑[沖縄食材スペシャリスト検定公式テキスト]
主な効能
- 抗がん作用
- 血行促進
- 貧血予防
- 骨粗しょう症予防
- 解熱
- 神経痛
- リウマチ
- 胃腸病
- 高血圧
ほとんどの栄養素が揃っている万能薬。
古くから婦人科系でおこる病気予防、
治療に利用されてきたことから、
ヨモギはハーブの女王と呼ばれている。
沖縄の民間療法にも様々な利用方法がある。
主な栄養成分
- ビタミンA
- ビタミンE
- カルシウム
- カロテン
- カリウム
- 鉄分
ヨモギが美容や健康に良いとされる一つに、
ビタミンAの存在があります。
皮膚や粘膜の機能に欠かせないのがビタミンA。
肌荒れや湿疹などに有効。
また婦人病全般にも利用できるため、
積極的に取り入れたい野菜である。
参考文献/春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典
沖縄のフーチバーの食べ方あれこれ
- 柔らかい葉を使う。
- 香りを楽しむ、
または多めにいれて、
クセのある料理の匂い消しで食べる - ジューシーで食べる(炊き込みご飯)
ヤファラジューシー(ボロボロジューシー)で食べる
※ヤファラジューシー(やわらかいジューシー/雑炊)は
主に材料になる野菜の名前をとって、(野菜の名前)ジューシーと呼びます。 - フーチバー茶を飲む
- ヤギ汁、牛汁、魚汁、沖縄そばに入れる
- 旧の3月3日にフーチ餅を作る(または買って食べる)
個人的な食べ方
炊き込みのジューシーは、
盆と正月の行事に食べる習慣があるため、
ヤファラジューシー(雑炊)で食べる機会が多いです。
フーチバージューシーかカンダバー(エンサイ)が定番。
子供の頃は、苦くないように
バターを入れて食べるのが主流でした。
最近のマイブームは、
ミントとブレンドして、お茶にしています。
風味が爽やかで、気品さえ感じます。

なぜ沖縄のフーチバーは野菜として食べられているのか
それは、
食べやすい種類(ニシヨモギ)だから。
が正解です。
沖縄に自生しているヨモギは、
ニシヨモギという種類がほとんどで、
それに対し、県外(沖縄以外)のヨモギは
ニガヨモギ、カワラヨモギという苦味の強い
種類が多いそうです。

フーチバーと琉球ヨモギ(ハママーチ)は別ものだわけさーのワケ
沖縄の方言で「ハママーチ」と呼ばれる、琉球ヨモギ。
フーチバーとは違うヨモギが存在します。
※沖縄本島には少ないと思われます。
わたしは那覇在住ですが、道端で見かけたことはありません。
(見えてないだけかもしれません)
何はともあれ、同じヨモギではありますが、
味、形状など特徴が違うので、興味深いです。
ニシヨモギ/リュウキュウヨモギ/カワラヨモギ

フーチバーのまとめ
- 料理に入れるタイミングをしくじると、
苦い。ただただ苦い。
(食べる直前が正解。) - 生えているところには生えている。
- 沖縄では野菜として販売中。
- ソウルフードならぬソウルハーブ。
- リュウキュウヨモギ(ハママーチ)とは別の種類
美容健康で注目されている、
韓国の「よもぎ蒸し」がありますが、
一式を揃えるのに、けっこうコストがかかりますよね。
それにくらべ沖縄では、
古くから伝わる伝承民間療法で
ヨモギ風呂があります。
特別な道具もいらないし、
ヨモギとお湯があれば、できちゃいます。
食べて、塗って、
沖縄式のフーチバー活用!いかがでしょうか。
それではまた次回、お会いしましょう!
ゾンピンでした!
おまけ。
沖縄フーチバーあるあるないない
- 沖縄そばにフーチバーを入れて食べるうちなーんちゅは少数派。
- フーチバーを入れても、牛汁の臭みは消えない場合がある。
- 幼い頃から食べ続けていないと、食べにくい。
- 幼い頃から食べていると、基本的に病気をしない体になっている。
- フーチバーが苦手なのに、フーチバージュシーだけは好き。